近頃、BTSが出演しているリアリティ番組『In the SOOP BTS ver.』に、夢中だった。
森の中、湖そばのコテージに集まったBTSメンバー7人が、各々にそこでの「休暇」を愉しむというコンセプトの番組。食事をこしらえてはともに食卓を囲んだり、ゲームや花火ではしゃいだり、一緒にベッドで眠ったり……。彼らの日常生活が映し出されるその番組は、毎週一話ずつ、8週にわたり深夜0時にweverseで配信されていた。
私はもともと夜型人間ではあるので、配信されると同時に止まらずど深夜まで番組を毎週視聴していたのだけれど、BTSメンバーの「隙だらけ」の姿にほっこりしては、多福感に包まれながら、自分のベットにいそいそと潜った。
そうして朝を迎えると、夜に見た彼のことを思い出しては、「羨ましいなぁ」と声をあげたくなってしまっていた。
いま私には、JHOPE(ホソク)が足りない。
よくやったな、いい子だ
『In the SOOP BTS ver.』第一話。韓服に身を包む(自ら用意していた*着たかったらしい)ジミンが、運転席にいた。車中にはテヒョンが助手席に、後部席にはホソクの3人。
コテージがある「森」へは、メンバーそれぞれが運転する車3台で向かう。その出発前、行先をナビに登録するのに使い方がわからなくて、各車中それぞれ苦戦していたのだけれど、ようやく理解してはジミンが登録完了できたとき、ホソクは後方から、ジミンの頭をなでていた。こんな言葉をストレートに、かけながら。
「JIMINさん、よくやったな、いい子だ」
その後も、ホソクはけたけたといつもの明るい笑い声を響かせながら、ジミンをたまにいじっていた。そうやって茶化しながらも、メンバーを乗せての車の運転に冷や汗をかいているらしいジミンを、後方から時折心配そうに見守っていた。
かつてホソクとジミンの二人は、ルームメイトだった。調べてもらうとたくさんの可愛らしい当時のエピソードが出てくるのでここでは割愛するけれど、『In the SOOP』では、ホソクがジミンを「可愛くて仕方がない」とばかりに、溺愛している様子がうかがえる。ホソクはいつだって弟たちの面倒見がいいけれど、ジミンはどこか彼にとって特別な存在らしい。
もしかしたら今回の企画で、久しぶりにともにジミンと「生活」できることが、ホソクは楽しみだったのかもしれない。浮かれてるかのように「ジミニ~~~」とルンルンで絡んでは、ジミンは嬉しそうながらも、圧倒的に甘えてもいいのであろうホソクに対してツンとしていた(ツンデレ)。
抱き合って寝てもいいだろ
そんなツンとしちゃう弟・ジミンとはうってかわって、末っ子のグクは『In the SOOP BTS ver.』でも、ホソクに甘えては抱きついていた。
ホソクはよく不意うちに、グクに抱きつかれている。
今番組でも敷地を歩いているときに後ろから抱きしめられていたし(そして抱きしめられながら歩き続ける)、『Run!BTS』のトロント編では、部屋決めをしている途中、大きなソファに座っていたのだけれど、グクは子供が母親にそうするように、ホビにギュッと抱きしめて(もらって)いた。会話しててもお構いなしにホソクのフードをいじったりして、かなりのかまってちゃんぶりだ。
ちなみにホビとグクは「ボンボヤージュ・ニュージーランド編」でのキャンピングカー、そのせまいベットにともに寝ていた。グクはホソクにはフワフワ甘えるのが上手だし、ホソクはどれだけ「いきなりの抱きつかれ」でも、当たりまえかのように受け入れる。
いつか男性に問うてみたいんだけど、毎度、彼らをみているといつも感覚が狂うんだけれど、成人男性同士ってこれほど密着しては仲が良いものなのだろうか……??
同ボンボヤージュでは、ナムに対しテテが「抱きしめて寝ていいですか」と真顔で訊いているなか、ナムは「テテは好きだが距離感は守ろう」とこれまた真顔で答えていた。それを聞いていたホソクは「なんで、抱き合って寝たらいいだろ」と笑っている声だけが画面にうつるのだけれど、いやホソクさん、ナム派が大多数なのではないかしら……。
また、甘えたなグクを見ていると、彼自身は頼れる漢らしい性格をもしていると思うけれど、確かご両親がそうだったように、年上の女性を好きになりそう(しかもめっちゃ美人の)と勝手な妄想を、私はいつもはたらかせてしまっている。
婿に欲しいでしょ?
『In the SOOP BTS ver.』を見ていて意外だったのは、一人になりたかったんだろうジン君が部屋を選ばずテントで連日寝ていたことと、ジン&ユンギの年上コンビが、まさかの”早起き組”だったことだ。ある日のユンギは、夜の10時には就寝したらしい。2人とも夜行型かと思っていたのに、毎日のように早く目覚めては、そして昼食の準備の心配をしていた。(夫婦感万歳)
ホソクには天気の良い太陽が似合うと思ってたけれど、予想通り早起きだった。早朝に目覚めたというジンが迷惑も考えずピアノの練習をするなか、その音で起床した彼は「気持ちよく起こしてくれるね」と呟きながら、ベッドから降りていた。
私なら「うるさい」とキレそうだ。とにかく、いい人である。
さて、『In the SOOP』のある日。起きたテヒョンはなぜかグクの部屋に向かっては、ベッドにもぐりこんで一緒に再び眠りこけるのだけれど、2人を起こしに来たのはホソクだった。この光景、どこか既視感があるなと思っていたが、「ボンボヤ・マルタ編」で同じように仲良く眠る2人を起こしていたのも、彼だった。
別の日にはグクの部屋に向かい「もう起きるべきだと思いませんか?」と<問いただすような言葉>で声をかけたり、特に彼はメンバー同士で今回「食事をする」ことにこだわっていたように感じたけれど、食卓に起きてこないジミンに一緒にご飯を食べようと誘ったり(*追い打ちをかけるように、ねぼけるジミンに無理やりスプーンを持たせるジンは最高すぎて笑った)、昼寝をするグクに「夜寝られなくなるから」と声をかけたり……メンバーを起こしにいくのは、おおよそホソクの役割らしい。
そういえば、ボンボヤも然りこういった番組を見ていて、私は必ず注目しては毎回見習おうと思うんだけれど、ホソクは起床すると、常に自分のベッド・メイクをしている。ほかのメンバーはシーツもぐちゃぐちゃなままが多いんだけれど、彼の周りはいつも整理整頓されている。「ボンボヤージュ・NZ編」では同室だったジンとのベッドをキレイに直しながら、ジンが眠る際に抱いていたRJのぬいぐるみにそっと布団をかけては、とても可愛かった。
そんなキレイ・整理整頓好きなホソクは、ユンギが料理をするのを手伝っては、”片づけながら料理できない”らしい料理上手な次男の片付けサポートをしていた。のちに、あれは大変だったよ!と告白していたけれど。さらに別日には、手持ち無沙汰なジミンがある玩具を作ろうと箱を取り出すと、「それ遊んだ後に片付けられないなら、最初からやめてね」と、がっつりとくぎを刺していた。整理整頓好き&片づけ魔の発言に、あっさり引き下がるジミン……。
私は数か月前にMネットスマートに加入したのだけれど、『防弾少年団のアメリカンハッスルライフ』が全話見られた。その番組でアメリカから帰国する日、他のメンバーはバタバタ騒がしいなか、「荷物はまとめましたか」と質問されると、「前もってやりました」「僕はしっかり者だから」と答えたのは、やっぱりホソク先生である。
彼はスタッフに、「婿に欲しいでしょ?」とドヤ顔まできめていた。
はい、全く持ってその通りです。
「正しい人の体温」が足りなくて
未知のウイルスが蔓延してから、私の職場環境は変わり、完全テレワークに移行している。会社組織に属してはいるけれど、同部署の同僚に対しても、どこか仲間意識は薄れてしまったように思う。
加えて私は一人暮らしである。いま私の生活の大半が自由になりすぎていて、そんな日々が増え重なるにつれては、そこに恐怖を感じはじめた。
でも、それはどうしようもないことだ。モヤモヤと鬱々とした気持ちは、感じないようにしようと思考に蓋をした。
教師の父を持つというホソクは、とてもとても「正しい」性格の人だと思う。学生時代、教室では前方に座っては真面目に授業を受けていたそうで、また彼はバラエティ番組では一切ルール違反を許さない。『In the SOOP BTS ver.』でも、コテージを何度も往復してはメンバーに声をかけてはまとめていた。
私はなかなかにいい加減な人間だ。だから正しい人が、たまにうるさくも感じてしまう。けれど自由に浸りすぎているいま、その煩さがとても眩しい。あの煩わしさは甘えでもあったのかと、どっぷり甘えたくなっている。
『SOOP』のホソクを見ていたら、考えないようにしていた思考の蓋が、徐々に開き始めてしまった。
2020年のBTS・FESTAの動画が放送されたとき、テテの言葉がとても印象深かった。それは「隣のメンバーにがっかりしたこと」というトークテーマだったのだけれど、ホソクの横にいたテテは「ほそぎょんに褒められたくて認めてもらいたくて」「なにをするときもホソクさんに近づいて」「認めてもらいたかったんです」「でもホソクさんが見ていなかったから」と話しをしていた。
それを聞いたホソクは、えっ!と驚いては気まずそうな表情を浮かべては、耳をさすっていたけれど、『In the SOOP BTS ver.』でテテとは2人でドライブに行ったり、ハンバーガーを食べたり同室だったりして一緒にいる時間も長かったように思う。(なお、同トーク内でジンがメンバーから称賛の言葉を浴びるときに顔が真っ赤になるのがかわいい)
私も、身近な誰かに認められたいらしい。いま、だれかに見ていてほしいんだと思う。
でもそれは誰でもいいわけじゃなくて、正しくて優しい、そしてまっすぐで時には厳しく、まるで親のように愛してくれるホソクのような人に。共に歩んできたグループとは言えど、他者にあれだけ何の違和感もなく愛情を注げる、チョン・ホソクみたいな人に。私にはいま正しい人の体温が、たりていないのだ。
朝にはうるさく起こされたいし、仕事をちょっとサボって昼寝をしていたら怒られたい。「いい子だ」と頭をなでてもらいたいし、ほめてもらいたい。何も考えず、甘えてもいい人を抱きしめては抱きしめ返されたい。
めんどくさかったあの「正しい人の体温」が、懐かしくてしかたない。
両親と暮らしていた日々が、ふいに思い出される。なんだか色々聴かれるのも煩わしくて、最近電話もしていなかった。自由な時間を奪ってくるあの面倒さは、無条件に注いでくれる愛情なのに。
今日も朝を迎える。
このブログを書くのに、また何度も『SOOP』を見返してしまった。
ホソクを思い出しては、そんな素敵な彼が隣にいるバンタンのメンバーが、「羨ましいなぁ」と声をあげるんだろう。
いつの間にか孤独になった私たちには、JHOPEが足りない。
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